小さいなまけもの立つ

40代女子(熟)が、老後に立ち向かう様子を書いたブログです。

コロナ感染対策に今思うこと~今だから言える思い~

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10月コロナの緊急事態宣言が解除されてから、小学生の子供のクラスが学級閉鎖されました。実は3クラス目で、宣言解除から1ヶ月経たずに3クラス閉鎖したのです。

第5波の時は1クラスも閉鎖がなかったのに、宣言開けから子供達の間でコロナ感染が続いている事に気味の悪さを感じるものの、第6波が危ぶまれている中「なるほどな」と思いました。

 

解除以降、気が緩んでいた中で身が引き締まる思いです。

私は今年の3月まで老人施設で働き、毎年感染対策を管理していたので、普通の方

より基本的感染対策の知識はあったと思います。

コロナが出てくる前は、ノロウイルスとインフルエンザを中心に、11月~3月に重点をおきながら年間を通して対策を講じていました。

コロナパンデミック突入からは、不安な気持ちもありましたが、普通の人が普通に生活する中でできることは限られているということを念頭に置いて

「今できることを、限られた資源の中で、やれることをやる」と言い続けて対策を考えていました。それが、

【基本的感染対策】

・検温 ・手洗い、うがい ・マスクの着用 ・定期的な換気 

・面会者含む外来の制限(人流制限)

の徹底。もしくは習慣化です。

これは、人流制限以外は、ずっとずっと昔から保健所や病院でポスターなんかで発信してあることなんです。

裏付けが無いと批判する人もいましたが、昔から風邪の季節になると注意喚起として発信されているもので、一定数効果を上げているから続いている習慣だと受け止めることはできないでしょうか。

これを、施設職員やお客様へ実行していただいておりました。実行確認を直接行い、小うるさく見張ってまわりましたら、少なくとも今年の3月までは施設でコロナ感染は起きておりません。老人施設なので職員一人一人の意識が高かったことも大きかったと思います。

たまたまかもしれませんが、施設内にコロナを入れなかったことの意味は大きいと思います。

 

感染対策は足し算

そういった仕事柄、友人知人に「どうやったら感染しないのか?」「感染拡大しないようにするには?」といった質問をたくさん受けました。

そのときの返事は「基本的な感染対策の徹底」「基本的な感染対策の習慣化」

何度もいいますが、【基本的感染対策】とは

・検温 ・手洗い、うがい ・マスクの着用 ・定期的な換気 

・面会者含む外来の制限(人流制限)

です。

施設で働いていたときも、働いていない今も、私は同じ事を言うと思います。

理由は、これしか知らないからです。

「それをやったら感染しないの?」と言われることが多く、親戚や知人、施設職員から「マスクは効果ないってよ」「うがいも効果薄いって」「人に会わなかったら感染しないとは限らない」と力説されることもありました。

ですが、老人施設の感染対策を15年間やった中で思うのは

「感染を100%防ぐ手段はない。自分たちで出来る現実的なことは感染確率を下げるだけ」

ということです。

具体的な数値まではわかりませんが「手洗いをしたら感染確率を10%下げられる」「マスクを着用したら15%感染確率を下げられる」「うがいをしたら6%感染確率を下げられる」「換気をしたら……」とこのようなイメージです。

1つずつ足し算して、自分の感染確率を下げる作業が、感染対策だと考えています。

どれか1つをやって、感染するしないのお話ではないのです。

 

正しいコロナの情報や対策が出てくるのはこれから

コロナパンデミックの期間中、施設としての感染対策の中の「環境改善」は本当に苦労しました。

環境改善とは、例えば「一人一人が手洗いしやすい環境を作ったり」「人と人が自然と接しにくい動きになるようにレイアウトを考えたり」することです。

コロナ以前は、お客様の移動のしやすさや心地よさを追求する環境でしたが、現在は人が移動しにくかったり。アルコール除菌しやすい備品へ変更されたりと、快適さを損なう部分の多い流れになってしまいました。

この環境改善には、快適さに慣れた人たちのクレームは強く、何度も何度も同じ事を説明する日が続きました。

 

正体不明のコロナへの対策がコロコロ変わったのも事実です。

・感染隔離期間が、1週間→2週間へ変更しました。

・布マスク(阿倍のマスク)が配布されたかと思うと、不織布マスクの推奨がされたりしました。

そのほかにも不確定情報に振り回されたこともありました。

対策をしてもクレーム、対策をしなくてもクレームだったように思います。

時を同じくして、国も多くの国民やマスコミにたたかれていました。

そのニュースを見るたび「どの対策が有効で正しいのか、今の世の中で知ってる人は誰もいないんだよ…」「わからない中でもがきながら、なんとかしようとしてるんだよ…」と、なぜ未知なるウイルスとわかっているのに、人を責めることが出来るのだろうと思っていました。

 

徐々に、ワクチンが普及したり治療薬の開発が進んできたり、落ち着いた情勢になってきて、少しずつ発言出来るようになってきた今思うことは

①今後、また新しいパンデミックが起きても、普通の人ができることは

「基本的感染対策」の徹底。

・検温 ・手洗い、うがい ・マスクの着用 ・定期的な換気 

・面会者含む外来の制限(人流制限)

②感染対策の障害になり、最も時間と労力がかかったのは「不確定情報を心から信じている人たちの対応」です。本当にやらなければならないことが出来なくなるくらいのボリュームです。もちろん、個々に思うことは自由です。

ですが、説得や普及をする前に「もしかしたら、間違いの可能性もある」と頭のどこかに置いておいて欲しいと思います。

 

国がやってきたコロナ感染対策がすべて正しかったとは思っていません。

「それやるの遅い!」とか、「その言い方!」と思うことはありました。

私自身の意見も正しいとは思っていないです。では、なぜ今話すのか。

ワクチンの普及と治療薬の完成間近という、先が見えはじめたという環境から個人個人が冷静に考えることができるようになってきたからだと思います。自分もその一人です。

 

これから、感染対策はコロナにかかわらず、過去から続くようにこれからも続くと思います。

これからの感染対策を意識するとき「私はこうやって感染予防をした」という体験が誰かの参考になればと思い書きました。